幼い子実体は球状であるが次第に伸長して倒涙滴形ないし倒卵形をなし、基部はしばしば短く不明瞭な柄状を呈することがあるが、これを欠くことも少なくなく、表面はくすんだ赤褐色ないし灰褐色で、微毛を密布してビロード状の触感があり、高さ 5-7 cm 程度になる。未熟な段階では楕円体状の頭部も細い円筒状の柄状部もともに白色の菌糸で満たされているが、頭部の中には次第に空隙を生じ、その内面に、胞子を形成する子実層(ハイメノフォア Hymenophore)が作られ始める[1]。じゅうぶんに成熟すれば子実体の先端から垂直に亀裂が入り、4-7枚の裂片となって裂開し、おのおのの裂片は外側に大きく反転して全体の径10-12 cm の星状をなし、内面の子実層を露出する。子実層は肉眼的には平滑あるいはかすかなしわを備え、橙褐色ないし淡赤褐色あるいはクリ色を呈し、無数の子嚢と側糸とで構成される。 子嚢は細長い円筒状で無色