1巻第4話のテーマとなっている太宰治著「晩年」の初版本(青森県近代文学館蔵)も展示される。同話には「長谷にある文学館」から「展示させて欲しいと依頼されて」(原文ママ)という一節も 2011年に1巻が発売され最新刊の6巻まで累計発行部数が600万部を超えている同書。テレビドラマ化や漫画化もされ、子どもから年配者までファンの年代も幅広いという。鎌倉が舞台で著者が市内の高校を卒業している縁から、同館では過去にも講演や同書の表紙イラスト原画展などを開いてきた。 「今回は同書に登場する出版物や作者にまつわる展示も行い、これをきかっけに文学に親しんでもらおうと企画した」と話すのは同館学芸員の山田雅子さん。「通常は鎌倉ゆかりの作家などの展示を行っているが、初めてアプローチする作品も多く全国からお借りした」という。 中でも目玉は、青森県近代文学館所蔵の太宰治著「晩年」。1936(昭和11)年の初版本で、「