このサイトで、10月23日に「情報操作 ディスインフォメーションの脅威」を公表した。あまり知られていない概念である「ディスインフォメーション」について注意喚起を促したものである。今回は、「クレプトクラート」という言葉をもっと人口に膾炙させるべく、安倍晋三首相がクレプトクラートであるという話を展開したい。 「腐敗」問題をもう20年ほど研究している筆者にとって、クレプトクラートは腐敗問題におけるキーワードとなっている。すでに『民意と政治の断絶はなぜ起きた:官僚支配の民主主義』(ポプラ社、2016年7月)、『官僚の世界史:腐敗の構造』(社会評論社、2016年9月)、『なぜ「官僚」は腐敗するのか』(潮出版社、2018年10月)を上梓した。それ以前にも、Anti-Corruption Policies(Maruzen Planet, 2013)という英語の本を刊行している。 「クレプトクラート」とは