マスコミがおかしいところ 先週の本コラムで、マスコミ論とは何たるかを含め、展開した。その一番大切なところをまとめると、以下の通りだ。 技術背景や特権を先週は詳しく述べたが、マスコミの実情はまずストーリーありき、「ていへんだ、ていへんだ」で煽る。レベル低いのに、上から目線意見」と書いた。今週はそのケーススタディをやろうと思っていたら、絶好のものがあった。森喜朗氏に関する報道ぶりだ。 ここ10日間ほど、東京オリパラ組織委員会会長だった森喜朗氏の報道ばかりに辟易したことだろう。筆者は、バッタの大量発生による「蝗害」を思い出してしまった。さながら「マスコミバッタ」を見ているようだった。 ある人は、マスコミによる「集団リンチ」といっていたが、まさに「メディアスクラム」(集団的過熱取材)のようだった。もちろん、森氏は元首相で公人に準ずるので、厳密には「メディアスクラム」とはいえないが、周辺取材で、関係