2021年7月23日の午前0時、新国立競技場の中心に、突然巨大な物体が出現した。 最初に目撃したのは、競技場周辺にいた警備員だった。東京オリンピック開会式を当日を迎えて、現場では普段以上に緊張感が漂う中、競技場内から突如聞こえた『ヌッ』という音に複数の警備員が振り返ると、夜の闇に隠れて詳しくは見えなかったが、競技場の中から空に向かって高く突き上げている、月明かりにうっすらと縁取られた”それ”の輪郭を捉えた。 十数名は当初、怪獣が現れたのかと思った。腰を抜かした者もいた。数名はオリンピックイベントの一環だと思っていた。変わった形の巨大なバルーンか何かだと。 巨大物体出現から数十秒後、不穏な匂いが競技場内から漂い始め、嘔吐する者が現れた。警備担当者達が関係各所に連絡を始めてから数分後、一般人達が巨大物体の存在に気付き始め、悲鳴を上げて走り去る者、関心を持って近づく者、写真を撮ってSNSにあげる
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