たくさんの映画を観ていると、「期間をおいてもう一度観たい!」と思う素敵な映画もあれば、「できれば二度と観たくない」と思う、 何とも後味の悪い映画にも出会います。 今回紹介したいのは、私が出会ったなかでも特に後味の悪かった、何ともダークな映画たち。 しかし、「はいはい面白かった」で終わってしまう並の映画よりも、「げげげ〜」とトラウマになるくらいの衝撃をもたらす映画のほうが、ある意味作品としては成功しているといえるのかもしれません。実際、以下に紹介する7作品を、私は「できれば二度と観たくない」けど、それなりに高く評価しているつもりです。 それでは、まず1本目から。 1 『絞殺』新藤兼人 絞殺 [DVD] 出版社/メーカー: キングレコード発売日: 2012/05/09メディア: DVD クリック: 8回この商品を含むブログ (2件) を見る映画が終わった後もずっと陰鬱な気持ちが残り、その後3日
(クランクイン!) いい感じで映画を観ていたら、最後のエンディングでがっかりさせられてしまったという経験は誰にでもあるはず。Hollywood.comが「最悪の映画エンディング」トップ10を選出、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ完結編『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』(04)が1位に選ばれてしまった。 詳しい選出方法は不明だが、どうやら同サイトの編集部選出と思われるこのランキング。日本でも大ヒットした超大作で監督も一流という作品が多い。例えば1位に選ばれた『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』。「もういい加減に終わってくれ」というエンディングに問題があるのだとか。フロドとサムが滅びの山から帰還できたところで終わるかと思えば、アラゴルンが中つ国の王になりアルウェンを妃に迎える。そしてフロドが旅の体験談を執筆し始めて終わるかと思えば、書きかけの書物をサムに託して、ガンダルフらと共に再
ちょっと前にある人からこんなことを聞かれた。 「こないだ『大人は判ってくれない』を観たんですけど、ラストで主人公が海までいって無言で振り返るじゃないですかー?あれって何だったんですか?」 この作品のなかで最も印象的なシーンとして名高いが、このとき主人公は何も言わないし、ナレーションで何かが説明されるわけでもない。彼が何を考えていたのか?彼が何を思っていたのか?それは撮った監督にしかわからない。そして、そのシーンにたいして監督が何も語らない以上、観客はそのシーンについての解釈を迫られる。 これは小津安二郎の映画にも印象的に出てくる。トリュフォーが参考にしたかは定かではないが、日本を代表する……いや、世界を代表する名作『東京物語』のラスト。人生の伴侶を失った笠智衆が無言で窓の外を見つめる。カメラは視線の先の海を写す。そして映画が終わる。同じく小津の代表作『晩春』では無言でリンゴの皮をむき、その
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