【働き】 附子理中湯(ブシリチュウトウ)という方剤です。胃腸の働きを高めて、食欲不振、胃もたれ、胃痛、下痢などを改善します。やせ型で手足の冷えが強く、体力のない人に向く処方です。 【組成】 漢方薬は、自然の草や木からとった「生薬」の組み合わせでできています。附子理中湯の構成生薬は、主薬の“附子”と“人参”をはじめ胃腸によい下記の5種類からなります。“附子”は、強い熱性の生薬で、体をあたため痛みをやわらげます。滋養強壮薬の“人参”は、胃腸機能を高め体力や気力の回復を助けます。“白朮”には無駄な水分を取り除く作用があり、もたれや下痢に効果的です。これに、健胃作用のある“乾姜”、緩和作用の“甘草”が加わります。これらがいっしょに働くことで、よりよい効果を発揮します。病院では、煎じる必要のない乾燥エキス剤を用いるのが一般的です。 附子(ブシ)人参(ニンジン)白朮(ビャクジュツ)乾姜(カンキョウ)甘