オリエンタルラジオ 武勇伝 「あっちゃん、渋谷まで山の手線で一本だな」 「いやだ!」 「じゃあ銀座線」 「いやだ!」 「じゃあ半蔵門線」 「いやだ!」 「じゃあ埼京線?」 「いやだつってんだろう!」 「どうして!」 「誰かの敷いたレールの上を走るなんてもうまっぴらなんだよ」 「あっちゃんキャッコイイー!」 日本では、公的なルールというのは、誰にでも平等に適用され、誰もが真剣に守るものではなくて、常に適切なポイントより少し前に置かれる線である。 制限速度が40kmだったら、誰もが39km以下で走るわけではなく、それよりちょっと上の45kmとか50kmで走る。40kmピッタリで走ることは、どちらかと言えば顰蹙を買う行為で、悪くすれば煽り運転とかのひどい目にあう。 ルールというものはそういうもんだということを、学校の中にいる間に体で覚える。校則や先生の言うことをきちんと守る奴は、どちらかと言えば