「青春時代の真ん中は、胸にトゲ刺すことばかり」という歌詞を思い出すけれど、まったく、その通りだ。 青春時代というのは、人生の花でもあり、同時に辛い毎日だ。 心は常に不安定だし、自分で自分の体をコントロールすることすら出来ない。「今日こそ」と思って家を出ても、夕方、家に帰る時にはいつもほろ苦い。 学生が猛烈な勢いで私に言う。 私がそれに答える。 「うん、良いよ。それで。でも、君、それなら一人で野原で生活した方が良いんじゃないか?」 学生の気持ちはわかる。とにかくうまく行かないので私にぶつかってくるのだ。まだ、独立した人格にはなっていないので、何かに自分をぶつけないと、自分の居場所がない。ぶつける相手に先生を選んでいる。 私もかつてその道を歩いてきたから、気持ちはよくわかるが仕方がない。でも本当に言ってあげたいこと、それはかわいそうで口には出せない。 それはこんなことだ。 「君は我慢が出来ない