慢性副鼻腔炎とマクロライド療法 びまん性汎細気管支炎DPBは80%以上と高率に慢性副鼻腔炎を合併する疾患で、気管支拡張症や慢性気管支炎なども慢性副鼻腔炎を合併し易い。これら「上気道疾患である慢性副鼻腔炎と、下気道の慢性炎症性疾患を合併する症例」は副鼻腔気管支症候群(sinobronchial syndrome : SBS)と呼ばれている。 抗菌薬をたとえ少量であっても長期に投与するのには抵抗がある。抗菌薬の投与は長くて2週間程度というのが常識であった。慢性副鼻腔炎は、頭蓋内や眼の合併症がある場合は別にして、DPBのように死に至る疾患ではない。かつて、重症の慢性副鼻腔炎の多くは副鼻腔根本手術をしていたが、手術療法や保存的治療(鼻処置、鼻洗浄、上顎洞洗浄、ネブライザー療法、抗菌薬・消炎酵素薬等の薬物療法)を施行しても鼻症状をコントロール出来ず、治療に苦慮する症例があった。 EM少量長期