ブックマーク / amberfeb.hatenablog.com (3)

  • 新しい神話のほうへ―—『DUNE/デューン 砂の惑星』感想 - 宇宙、日本、練馬

    『DUNE/デューン 砂の惑星』をみました。以下感想。 銀河を支配する帝国。その有力貴族である名門、アトレイデス家は、銀河航行のために必要不可欠な物質、スパイス(香料)を産出する砂の惑星、アラキスの管理を命ぜられる。それは、近年力を伸ばしてきたアトレイデス家の力をそぐため、以前アラキスを領有していたハルコンネン家と抗争させようとする皇帝のたくらみによるものだった。抗争に巻き込まれるアトレイデス家、その宿命を背負う運命の男の戦いの始まり。 フランク・ハーバートによって書かれ、幾度も映像化が企画され、そのいくつかが実現してきたSF大作に、『メッセージ』、『ブレードランナー 2049』のドゥニ・ヴィルヌーヴが挑む。退屈な時間が流れることに一切の躊躇をせず、絵画的な美しい画が百出するヴィルヌーヴ節がいかんなく発揮された、2時間半超の堂々たる横綱相撲。 『スター・ウォーズ』や『ブレードランナー』など

    新しい神話のほうへ―—『DUNE/デューン 砂の惑星』感想 - 宇宙、日本、練馬
  • 誰も知らないささやかな冒険―—『竜とそばかすの姫』感想 - 宇宙、日本、練馬

    『竜とそばかすの姫』をみました。以下、感想。 現代日、高知県の片田舎。父と二人で暮らす、自信なさげな少女。高校でも決して目立たず日々を過ごす内気な彼女には秘密があった。インターネット上の仮想空間「U」に突如現れた歌姫、ベルは、彼女のもう一つの姿だった。歌姫は、仮想空間を荒らしまわり白眼視される「竜」と不意に出会い、そして奇妙な縁をつないでいく。 細田守監督の最新作は、『劇場版デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』、『サマーウォーズ』を想起させる電脳空間を舞台に、『美女と野獣』をモチーフにした少女と異形のものの交感が描かれる。『バケモノの子』、『未来のミライ』に続いて、細田は脚も兼ねており、(「演出家」として以上に)「作家」としての細田守の個性が出ているのではないかと推察する。 『時をかける少女』以来の貞義行のデザインを想起させるキャラクターが織り成す現実パートと、3DCG

    誰も知らないささやかな冒険―—『竜とそばかすの姫』感想 - 宇宙、日本、練馬
  • 黄昏と殺伐の時代の生存戦略——テレビアニメ&アニメ映画ベスト10で振り返る2010年代 - 宇宙、日本、練馬

    はやいもので、もう2020年も暮れようという感じでございますが、2010年代からあまり遠く離れないうちに、わたくしにとっての2010年代の経験とはなんだったのか、書き留めておこうと思います。この試みはなかなか難儀なもので、総花的に語ろうとするといつまでたっても終わらず中途で投げ出してしまったのですが、さしあたってこの10というリストを作成し、そこにわたくしの経験を託すという仕方であれば、零れ落ちるものは膨大になるでしょうが、ひとまず形にすることはできるだろうと思いまして、その方針でやっていくことにしました。 さしあたってテレビアニメ10、アニメ映画10をセレクトし、わたくしの10年代を語っていきます。わたくしのフィクション経験を広くカバーしたい気持ちがあるため、制作会社や制作者などの固有名がなるべく重複しないかたちで選出しました。よって純粋なベスト10とはやや趣が異なるわけですが、や

    黄昏と殺伐の時代の生存戦略——テレビアニメ&アニメ映画ベスト10で振り返る2010年代 - 宇宙、日本、練馬
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