フィンランドのNokia社は、エネルギ・ハーベスティング技術を組み込んだ携帯電話機の試作機を公開した。携帯電話基地局のアンテナやテレビ放送塔などから放出された、周囲環境にある電磁波を取り込み、電力に変換して内蔵2次電池に充電できるという。 この試作機は、英ケンブリッジ州ケンブリッジにある同社の研究所で開発された。試作機では、3m~5mWの電力を回収できる。 研究所の短期目標は、20mWを超える電力を回収することだ。これだけの電力を回収できれば、1度も充電することなく携帯電話機を待ち受け状態のまま永久に維持できるからだ。ただし、20mWでは実際に携帯電話機を使って電話をかけたり、かかってきた電話を受信したりするには十分ではない。そこで同研究グループは、携帯電話機の電池を少しずつ充電するために十分な電力量として50mWを掲げ、これを最終的な目標値としている。 試作機のアンテナと受信