中国政府の不可思議、或いは理不尽な行動の本当の理由は良く分からないことが多い。 往々にして国内事情が絡むからだ。特に習近平指導部の面子に関わる場合、外から見れば全く理解に苦しむ行動をすることがある。 【画像】中国の大型気球がアメリカ軍に撃墜された瞬間 最近では、その一例として、日本人に対するビザの一時発給停止が挙げられるだろう。 かつて香港総領事を務めた元アメリカ外交官のカート・トン氏は、これについて「日本に対する措置は明らかに過剰でアンフェアだ。中国国内向けに強い姿勢を示す必要があったのだろう。しかし、報復を気にしてアメリカにはそんなことはしなかったし、何とか惹き付けたい欧州にもそんなことはしなかった。対日・対韓政策は国民が特に気にするからだろう」と言う。 所謂ゼロ・コロナ政策とその突然の放棄で高まった国内の不満の矛先を逸らし、コロナ対策を指導した習近平主席の面子を少しでも救うための方便