地域 「史実伝える教科書を」戦争体験者が訴え 西表マラリア犠牲慰霊祭2011年8月16日 Tweet 忘勿石之碑前で手を合わせる遺族=15日、西表島南風見田浜 【西表島=竹富】終戦の日の15日、戦時中に軍命でマラリア有病地の西表島に強制移住させられ、マラリアなどで死亡した波照間島住民のみ霊を慰める慰霊祭が西表島の南風見田浜にある忘勿石(わすれないし)之碑前で行われた。今年は碑の建立20周年で、犠牲者遺族や戦争体験者が講演する式典も行われた。遺族らは戦争マラリアの悲劇を伝えるとともに、八重山教科書採択問題についても「戦争の歴史を正しく伝える教科書を選んでほしい」と訴えた。 波照間島の住民は戦時中の強制移住でほぼ全員がマラリアに罹患(りかん)し、住民の約30%が死亡した。当時、島の指導者だった波照間国民学校の識名信升氏(故人)が悲劇を忘れないようにと浜の石に「忘勿石 ハテルマ シキナ」と刻