人を動かすには「説得力」が大切です。以前に「騙されないために、人を騙そうとするテクニックを学ぼう」で見たテクニックや、「頼みごとを引き受けてもらいやすくするための4つの秘訣」でわかったコミュニケーション方法を学習することで、様々な局面で使える説得力を持つことができます。 今回は加えて、誰かに「はい」と答えさせるための最も簡単な(そして少し悪魔的な)方法をいくつか紹介しましょう。 脅えさせる:不安・安堵法 まず間違いなく、最も悪魔的な操縦方法は心理学者が「fear-then-relief technique(不安・安堵法、恐怖後安心法)」と呼ぶものです。この技術は人の感情をガッチリと捕えてしまいます。 操縦者は誰かに多くのストレスや心配を与え、次の瞬間それらをふいに取り除きます。こうして突然に気持ちを不安定にさせた後だと、人は無防備になり、注意力散漫あるいは合理的な決定を下すのが難しくなり、
説得力が求められる時代ということで、ロジカルシンキングとか論理的コミュニケーションの技術とかがもてはやされているが、そうした論理面のスキルがこれほど流行っても、いまだに説得力が身につかないと悩んでいる人が圧倒的に多い。 それはなぜかといえば、人間は理屈よりも気持ちで動くからだ。 (1ページより) 『心理学者が教える 思うように人の心を動かす話し方』(榎本博明著、アスコム)の著者は、そう言い切っています。つまり、いくらスキルを身につけたところで説得はうまくいかない。だからこそ、人間すべてに共通する心理法則に基づき、説得の技術を伝えるために書かれたのが本書だというわけです。 書かれていることは、どれも心理学の実験によって科学的に実証されたものばかり。第1章「このキラーフレーズが、人の心を動かす」から、いくつかをご紹介します 1.「話だけでも聞いてください」 セールスマンから「話だけでも...」
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