防衛省は4日、東アフリカ・ソマリア沖の海賊対策に派遣された海上自衛隊の派遣部隊が、海賊とみられる不審船に追われた護衛対象外の外国船舶から助けを求められ、大音響で警告する装置やサーチライトを照射して不審船4隻を追い払ったと発表した。派遣部隊は3月30日から護衛活動に入ったが、海賊の疑いのある船舶に遭遇したのは初めて。 派遣の根拠の海上警備行動では、派遣部隊は日本関係船舶以外の護衛はできない。防衛省は、船員法の遭難船舶の救助規定に基づいて対応したと説明している。現場海域を航行する船舶のうち、海上警備行動で護衛可能な日本関係船舶は約1割とみられ、今後も同様の事態の発生が予想されるだけに議論を呼びそうだ。 防衛省によると、4日午前2時40分(現地時間3日午後8時40分)ごろ、派遣部隊が日本関係船舶3隻を護衛しながらアデン湾を西へ向けて航行中、東向きに航行していたシンガポール船籍のタンカー「オーシャ