今、ひとりの書店主として、伝えたいこと 7月、8月と、これまで以上に廃業に追い込まれる書店が増えていった。 社長さんがいつも気にかけて下さっていたので好意を寄せていたダイハン書房の廃業のニュースは、特に堪えた。恐ろしくなった。今でもその時の衝撃を思い出すと背筋が寒くなる。 9月14日、また理不尽に思うことが、あった。 京極夏彦の新刊の発売日だった。 毎日、数百点も発刊される本を、事前に、アンテナを張って入手することは、小さな書店にとっては、生命線ともいえる。配本自体が、書店の規模で、ランク付けされているから、うちのような13坪しか無い店は、何もしないと新刊の配本すらされないのだ。 最近は事前に取次か、版元に、お願いして配本をつけていただくこともあるが、これは、発売日の2週間以上ぐらい前でないと、手続き上、間に合わない。 大型書店に当たり前のように見計らいされる本でも小さな書店には入らない