パナソニックが経営再建中の三洋電機に対しTOB(株式公開買い付け)を実施し、子会社化することで基本合意したことが2日わかった。週内にも発表する見通し。最終合意すれば、売上高11兆円を超える日本最大の電機メーカーが誕生する。パナソニックの最大の狙いは、三洋が持つリチウムイオン電池や太陽電池を取り込むことにある。両事業は電機業界の中で成長が約束された数少ない分野だが、パナソニックは出遅れていた。M&A(企業の合併・買収)を活用して成長路線へのアクセルを踏み込む。 ≪自動車向けでも≫ 「パナソニックの泣きどころは電池だったが、三洋の買収で最後の1ピースを手に入れる」 大手電機メーカー幹部はパナソニックによる三洋買収の意義をこう解説する。 パソコン(PC)や携帯電話向けが主戦場のリチウムイオン電池は需給が逼迫(ひっぱく)し、各社とも増産に追われている。ノートPC市場が堅調なことに加え、昨年