さて、まず最初に雑誌っていうものがどういうものか考えてみようと思います。見れば分かることだけど、まず表紙があるよね。そして、中のページ。ひっくり返すと裏表紙というものがある。すごく還元的に言ってしまうと、雑誌って表紙と裏表紙に情報が挟まれたものだと言える。さらに極論すれば、何でも挟んでしまえば雑誌の体裁になる。この「挟む」ということが、雑誌にとっては非常に重要な要素と言えます。 でも、それだけだと、書籍と一緒。雑誌になるには、どんな要素が必要か。そのことを考える時に重要な言葉を、僕が雑誌の編集者として働いている時に先輩から聞きました。僕は大学を卒業した後に講談社という出版社に就職して、『Hot-Dog PRESS』という雑誌を作ることになりました。講談社には2年半ほどいたのだけど、新米の僕に、先輩たちが言うんだよ、「雑誌は雑じゃなきゃダメだ」って。それは正しいと思う。雑多な情報が挟まれたも
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