青空の大人たち(2) 大久保ゆう この私にしてこの中学ありき、とでも言えばよいだろうか。あるいはどっちもどっち、という教訓に落ち着くべきなのかもしれず、またこの話をす るたびにわが中学はその実在を疑われるという憂き目にあっているのだから、もはや作り話の類でも結構なのだが、ここは穏当に記述を進めること にする。 さて中学生なるものは奇態な生き物であるということは論を俟たないが、中等の私がどうであったかと振り返るに、無気力・弛緩を一般の学園則に 照らして向上心がないと捉えれば、ひとまず自分を不良だったと考えることもできる。 というのも、入学してすぐさま教師からの通達を無視しているからだ。通う学園に暗黙のルールがあり、どうやら生徒はなべて仮入部を経て部活動 に所属すべしという思惑が職員室あたりにあったようだが、こちらは知ったことでない。いや正直、理屈がとんと思い出せないが、そもそも生徒手 帳に
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