タイ北部チェンライ郊外のタムルアン洞窟に閉じ込められた少年12人とサッカーコーチが無事救出されて17日で1週間。入院している少年らは順調に回復し、近く退院する予定だ。だが一歩間違えば、救出は失敗に終わったと救助関係者は証言した。 「洞窟に入ると、急に水が中に流れ込み、奥に逃げたようだ」。少年の一人、チャニン・ウィブンロンルアン君(11)の父タナウットさんは15日、チャニン君から聞いた話として朝日新聞にこう話した。 6月23日、少年らはコーチのエーカポン・チャンタォンさん(25)と洞窟に入った。雨期に入るのは初めてで、突然の雨水の流入は予期していなかったようだ。 コーチの指示でみんなで地面を掘り、その土で壁をつくって水を食い止めようとしたが追いつかず、奥に行くしかなかった。「食べ物は、何人かの子どもたちのポケットにあった菓子だけだった」とタナウットさんは語る。少年らはなるべく動かないようにし