家とは、家族とは、何だろう。涼子さま(※1)の涙、海を見つめる梅子(※2)の眼差し、そして民法改正審議会。朝ドラを見始めたこの数カ月間、何度となく頭に去来したこの言葉を改めて噛み締めるような13週目だった。 特例判事補と家庭局事務官の仕事に加え、家庭裁判所の存在を知ってもらうための「愛のコンサート」開催の担当にもなり、大忙しの寅子(※3)。そんななか、遺産相続の案件で家裁を女子部時代の友人、梅子が訪れる。梅子の弁護士には轟(※4)とよね(※5)がつくことになるが、どうも一筋縄ではいかないようで…。 寅子と再会を喜び合う姿や、よねにかけた「マスター残念だったわね」という言葉、それを受けた子どものような表情のよねや轟の涙で改めて、あの学生時代の教室で梅子の存在こそが緩衝材であり、みんなの拠り所だったんだなあとしみじみ感じた。 いつの日か親権をとり、子どもたちをまっすぐに育てたくて法律を学んでい