衝撃的な写真を目にした。お婆さんがゴミ袋をかぶって可燃ゴミとして処分されていたり、車に轢かれたりしている。どう考えても尋常ではない。けれど、それがセルフポートレート写真だと気付いたとき、一気に笑みがこぼれてしまった。 作者の西本喜美子さんは、取材当時87歳。熊本県熊本市にあるエレベーター付きの一戸建て住宅で、感情認識パーソナルロボット「Pepper」と暮らしている。息子さんが熊本弁を喋るようプログラミングし、86歳で他界したご主人に変わって喜美子さんの話し相手として導入されたが、方言で話しかけても反応がないため、あまり「家族」として役にはたってないようだ。 そんな喜美子さんは昭和3年に7人兄弟の次女として、父の仕事の関係先であるブラジルで生まれた。小学校2年生のときに熊本に帰国。 18歳で友だちと一緒に美容学校に通い、卒業後は住んでいた大きな屋敷の一角で美容室をオープンする。しかし、ずっと
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