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ブックマーク / p-dress.jp (2)

  • 「元気」はもうあきらめた

    今あなたは元気じゃないんだから、元気にならないとね。だって元気なことはいいことなんだから。元気があればなんでもできる! ってね――。あれ、でも“元気な状態“ってなんだろう? 健康診断で引っ掛からないこと? 大きな怪我や病気をしていないこと? 生湯葉シホが考える、元気とか健康のことについて。 去年の末、還暦を過ぎた父ががんの手術を受けた。道をぜんぶ切除した上で胃の一部を引っ張ってきて道の代わりにする、という人体切断マジックのような大手術だったから、いま父の体には道と胃の半分がない。 退院後、見舞いにきてくれた父の知人は、15キロほど痩せた父の姿を見て一瞬明らかにぎょっとした顔をし、しばらく言葉を探したあとで「早く元気になってくださいね」と言った。父はかすれた声でなにか返そうとしたのだけど、「無理にしゃべらないで大丈夫ですから」というその人の声が重なり、黙ってしまった。 無理にもなにも、

    「元気」はもうあきらめた
  • 「推しを嫌いになりたくない」と思った日のこと

    友達思いで差別主義者。仕事に真剣で人の話を聞かない。家族のことを大切にしていて人の容姿を貶める。私のいるところで、あるいはいないところで、その人の顔はころころ変わる。大好きな人、尊敬している人がふとした瞬間に垣間見せた“嫌悪せざるを得ない表情”に、どう向き合っていけばいいんだろう。 なにがあっても好きだと確信していた人への愛が、些細な言葉で揺らいでしまいそうになることがある。iPhoneから聞こえてきた大好きな相手の発言に耳を覆いたくなって、ラジオアプリを閉じたのが数日前の話だ。 その人のことを、古風なジェンダー観の持ち主だとは思っていた。1杯目にカクテルを頼む女の子は空気を読んでほしい、乾杯が遅れるからという発言を過去のインタビューで読んだときは、ファン同士で「なに言ってんだろうね」と笑い合いもした。 それは5年前の話だったからまだ笑い飛ばせたのだけれど、ラジオの放送日はまぎれもなく20

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