【新聞に喝!】被災者そっちのけでオスプレイ論争…新聞離れは「もはや止まらない」 ノンフィクション作家・門田隆将 新聞は大災害の時にどんな役割を果たすのか。 東日本大震災の際、地震と津波で壊滅的な打撃を受けた被災地では、電気も水もなく、テレビも無用の長物と化した。そんな時、被害の実態から生活情報に至るまで、被災者が求める情報を伝え続けたのは新聞だった。福島県での福島民友や福島民報の活躍は今も記憶に新しい。その意味では、新聞とは、災害時における立派な社会のインフラ(基盤)といえる。今回は果たしてどうだろうか。 未曽有の大災害となった「平成28年熊本地震」の報道が、イデオロギーの主張の場と化しているのである。こんな時でも、新聞にとって一番大切なのは、「自分たちの主張なのか」と、読者も呆(あき)れているだろう。