将棋の森内俊之竜王(44)に糸谷哲郎七段(26)が挑戦していた第27期竜王戦七番勝負(読売新聞社主催)第5局は3、4の両日、金沢市の「かなや青巒(せいらん)荘」で行われ、先手の糸谷が161手で勝ち、対戦成績を4勝1敗として自身初タイトルとなる竜王を獲得した。 糸谷新竜王は、大阪大学文学部から同大大学院に進み哲学を専攻している現役大学院生で、棋界初の異色のタイトルホルダーとなった。現在は将棋専念のため休学している。一方、森内は3年5カ月ぶりに無冠となった。 新竜王は広島市出身、平成10年に森信雄七段門下で奨励会入会。18年にプロ四段に。その年の第37期新人王戦で優勝した。今期は竜王戦ランキング戦3組から決勝トーナメントを勝ち上がり、挑戦者決定三番勝負では羽生善治棋聖(4冠)を2勝1敗で下してタイトル戦初登場を決めた。 プロデビュー戦を飾ったとき、相手が「怪物だ」と言ったことからニックネ