イラクとシリアで勢力を広げた過激派組織「イスラム国」が、世界の新たな脅威になっている。インターネットを駆使し、各国の若者を引き寄せて肥大化。その規模は、米同時多発テロを引き起こしたアルカイダをしのぐといわれる。 ツイッター活用、戦闘員に住居や報酬も 「イスラム国」の特徴は、広報戦略の巧みさにある。際だつのは、インターネットを通じて10代や20代の若者の関心を引きつける手法だ。 「#WC2014」「#BRAZIL2014」 今年6月、ツイッター上にこんな記号を添えた投稿があふれた。開催中だったサッカー・ワールドカップに自らの記事を関連づけ、ほかの人の目に留まりやすくするやり方だ。 だが、中にはサッカーと無関係の投稿も。「自分の権利を守り、我々の本当の姿を知りたいのなら、この演説を聴くといい」。あるアラビア語の投稿は、読んだ人をイスラム国の指導者バグダディ師の演説ビデオに誘導していた。 さらに