伊方再開論が急浮上 県民・国民に対する背信行為だ 伊方原発3号機の再稼働推進論が政府・民主党内で急浮上してきた。東京電力福島第1原発事故の反省を踏まえた原子力規制庁の発足を待たずに、経済産業省原子力安全・保安院と原子力安全委員会という旧来の枠組みによる審査で進めようというのだ。 福島原発事故の後、初となる再稼働に向け手続きが先行する関西電力大飯原発3、4号機には近隣府県の反対が強い。唯一稼働中の北海道電力泊原発3号機が5月に止まれば、国内で「原発ゼロ」が長引く可能性がある。そこで、大飯に次いで手続きが進む伊方に視線が向けられた。 伊方3号機の再稼働判断は規制庁発足後とする方針だったはずだ。大飯がだめだからと安易に翻すのは、県民や国民への背信行為にほかならない。脱原発依存やエネルギー政策の長期的な理念を欠いて迷走する政権の当事者能力を疑う。なりふり構わぬ原発再稼働推進は危険であり、決して