数年前、とある界隈で「単著もないのに」*1という言葉が流行したらしい。単著があれば圧倒的な影響力を持つことができるんです? じゃあぼく、たんちょだす!(出せない) 「単著」ってなんぞや? ここで言われている、ネタ的に使われている「単著もないのに」が示す “単著” とは、おそらく「その人の名義で出版社から発行された商業出版物」を指し示すものだと思われます。確かに最近、ネット上での活動を経て書籍化するという流れは当たり前になった。 00年代はブログ、あるいはテキストサイトから出版へ至るケースが多かったと記憶しているけれど、最近はブログに限らず特定のコンテンツが書籍化され、他のメディアミックスへ広がりを見せるケースも少なくない。映画化もした『ビリギャル』*2とか『脳漿炸裂ガール』*3とか。 一方、ネット上での実績を買われて商業出版に結びつくケースだけでなく、現在は個人あるいは集団で電子書籍を刊行