6月30日に箱根山(神奈川・静岡県境)の噴火警戒レベルが3(入山規制)に引き上げられて約2週間。箱根町の温泉街が観光客の減少に苦しんでいる。ホテルの支配人からは「このままでは営業存続を考えなきゃいけない状況になりかねない」と悲痛な声も上がった。観光関係者らは「(噴火が)早く落ち着いてほしい」と、祈るような思いで状況を見守っている。 「(客が戻るのは)9月ぐらいまでは、諦めている。場合によっては年内も無理かもしれない」。仙石原のあるホテルの支配人は、現状についてため息交じりに語る。例年ならば、これから8月にかけては、夏休みと重なり多くの宿泊客が訪れるが、今年は見通しが立たない状況だ。 同ホテルでは、5月6日に噴火警戒レベル2(火口周辺規制)に引き上げられた際は、宿泊客数にそれほど影響はなかった。しかし、レベル3になった後は5割以下に落ち込んだ。 温泉供給設備の故障で温泉の供給もストップ