◇「やむを得ぬ」北大、事実上黙認 ホームレスにとって最もつらい厳寒期。札幌市では地下街や駅施設が昼間の「寝床」として利用されているが、雇用情勢が悪化する中、北海道大の学生用施設「クラーク会館」で寒さをしのぐ人も現れた。大学側は「これまで特にトラブルや運営に支障をきたすようなことはなく、やむを得ない」と事実上黙認。支援団体からは、国や自治体に冬季用宿泊設備の整備を求める声があがっている。【吉井理記】 1月、札幌の名所として観光客も訪れるクラーク会館は、期末試験や就職活動の情報交換などで語り合う学生たちの熱気に包まれる。そんな喧騒(けんそう)に耐えるように、ロビーの片隅で長いすに座ったまま寝息を立てる数人の男性。寒さから逃れてきたホームレスの人たちだ。 会館は平日は午前8時半から午後9時まで開放される。昨秋以降、ロビーで過ごすホームレスが増え、多い時は10人近くになる。 最近、関東地方