沖田瑞穂さん 沖田瑞穂(おきた・みずほ)神話学者 1977年生まれ。神話学研究所主宰。専門はインド神話、比較神話。『怖い女』(原書房)、『マハーバーラタ入門』(勉誠出版)など著書多数。推しの神はインドの女神「ドゥルガー」。理由は「自ら戦う自立した女神だから」。 アニメやゲームを入口に ――本書はサブカルのストーリーやキャラクターと、その「元ネタ」とも言える世界各地の神話の関係を読み解いています。例えば、「鬼滅」の人と鬼の関係には「人間がなぜ死ぬようになったか」を説く「バナナ型神話」の類型があるとか。漫画・ゲームファンが入り込みやすい神話学の入門編、執筆のきっかけは? 数年前、大学で教えている学生たちが神話の固有名詞にやけに詳しくなってきたのに気付きました。以前はインドの叙事詩「マハーバーラタ」といっても、教科書で習ったくらいの雰囲気だったのに。アルジュナやカルナという名前を出すと、目をウル