時給1400円まで「最低賃金」を引き上げるべきだ! それでも雇用は悪化しない 米経済学界の天才が「常識」をひっくり返す 文/アラン・クルーガー(プリンストン大学教授) NY州の最低賃金を時給1800円に! 米連邦が定めた最低賃金は、2009年以来、時給7.5ドルのままだ。こうした状況に対し、議会は行動を起こすことを拒否している。 しかし民主党の政治家たちは、最初は時給10.10ドル、次に12ドル、そして今は15ドルと徐々に目標額を上げ、入札合戦さながらの様相で最低賃金上昇の提案をしている。 調査が示唆するところによると、最低賃金を時給12ドルに設定した場合は、低賃金労働者にとりマイナスよりプラス面が多いが、国としての最低賃金を時給15ドルにすると、それは我々にとって未知の世界となり、望ましくないリスクや意図せぬ結果をもたらしかねない。 米議会が最低賃金の引き上げを遅らせている場合、通常、州