2001年がもう15年前という事実に僕はひどく腰を抜かした。15年と言えば3歳だった子供が18歳にもなる月日である。「マンマー」とか言っていたかわいい子供も「ゴム付けて」とか言うわけである。これはもう途方もない年月だ。 じゃあ15年前に自分は何をしていたのか、思い返すと全く記憶がない。しかしながらインターネットというものは偉大で、15年前といえどもインターネットに文章を書く活動をしていた僕は、その記録を読み解けば何をしていたのかよくわかる。こうして15年前、自らが残した文章どもを読んでいると、途方もないものが飛び出してきた。 「見てもないのに映画レビュー」 まるで「矛盾」の語源になりそうな相反する事象を一緒くたにしたセンテンスだが、どうやら15年前の僕は見てもいない映画のレビューを書くことにご執心だった御様子で、一心不乱に1ミリも見ていない「ハリーポッター」のレビューを一生懸命書いていた。