とても新型コロナに感染するとは思えない場所であっても、もはやマスクを外せない私たち。人気生物学者の池田清彦氏(早稲田大学名誉教授)はその状況を「首尾一貫性の呪縛」に縛られていると指摘する。そもそもコントロール不可能な世界で、私たちはどんな行動をとるべきなのか? 池田氏の最新著書『どうせ死ぬから言わせてもらおう』(角川新書)から一部を抜粋・再編集してお届けする。(JBpress) マスクのエチケット 日本では古来、首尾一貫性があること、意見がぶれないこと、一つのことをやり遂げること、途中で心変わりしないこと、などを美徳として褒めたたえる文化があるが、コロナ禍で明らかになったことは、首尾一貫性は、危機に対しては無力であったことだ。 首尾一貫性は悪しき精神主義に結びつきやすく、一度決めたことをなかなか撤回せず、うまくいかない原因を根性がないからだということにして、ドツボに嵌はまっていきやすい。
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