樽野博幸(大阪市立自然史博物館) 山で動物の死体を拾った.そんな時は,ぜひ骨格標本にしておこう.そのために,いつでもポリ袋を持っていこう.ここでは骨格標本づくりのノウハウを紹介します. 1.計測の方法 標本にしてしまったら,もとの大きさはわからなくなってしまいます.身体の大きさを測れる状態の標本なら,まず計測します. 使う道具: ものさし,巻尺(大型用),コンパス,ノギス(お金があれば) (a)全長: 平らな板の上に背中をつけて,体をのばし,鼻の先から尾の先までをはかります。尾の先の毛は,はかりません。体をのばしながら,鼻先と,尾の先にピンを立てて,その間の距離をはかれば,誤差が少なくなります(図1-a). (b)尾長: 腹を下にして,尾を持ち上げながら,ものさしの片端を尾の先から根元の方へずらしてゆくと,尾の根元でとまります.この時の長さをものさしで見ます.プラスチック製のものさしでは,