東京ザヴィヌルバッハ、DC/PRGでハードなジャズ・テクノを聴かせたかと思えば、原田知世やAkikoといったヴォーカリストの歌伴も務め、昼は音楽大学で教鞭も振るう。カメレオンのように千変万化する個性で、シーンでも異彩を放ち続けるキーボード奏者/音楽家・坪口昌恭。年末の配信ラッシュに続き、キャリアを俯瞰するベスト盤をリリース。そして、西田修大(中村佳穂グループ、石若駿SongBook)、大井一彌(yahyel、DATS)という若手ふたりを起用したユニット“Ortance”を結成するなど、ここにきて活発な活動を見せている。現在、彼が見つめる視線の先にはどのような風景が広がっているのか。 過去の集大成から踏み出す、新たな一歩 ──2018年末にご自身の旧作18タイトルを一挙に配信した際には、シーンからも驚きの声が上がりました。そこから間を置かずにベスト盤、そして新トリオの発表と続きます。これは一