共和党支持者が多い私の出身地テキサス州は今、保守化が加速する「真っ赤な」州になっている。それを考えれば、州内の公立高校の社会科カリキュラムの見直しをめぐる騒動は、単なる政治的な動きと片付けても問題ないだろう。 選挙で選ばれた委員15名から成るテキサス州教育委員会は、過半数近くが超保守派。彼らは一丸となって、社会問題を中心にして考えられた世界観を推奨している。 同委員会が巻き起こしている論議はほかにもある。その1つが性教育を骨抜きにしていること。同州の保健体育の教科書からは「お子様向け」でない内容がすべて削除されている(体の自己診断コーナーに女性の胸の絵を掲載するのも駄目だ)。キリスト教の天地創造説を教えず、進化論だけを教えるのは適切ではないという主張も物議を醸している。 だがこうした論議は前座のようなもの。社会科カリキュラムの見直しこそ、ヘビー級の大一番だ。この戦いには、アメリカ中が軽蔑の