東日本大震災から1年が過ぎたが、建設業界に対する評価はあまり高まらない。津波で道路が寸断された三陸沿岸部にいち早く救援ルートを開いた「くしの歯作戦」の指揮官である国土交通省東北地方整備局長の徳山日出男氏は、建設業界の情報発信に対する姿勢に苦言を呈する。日経コンストラクション2012年3月26日号特集「伝わらなかった被災地支援」に掲載しきれなかった部分を含め、徳山氏へのインタビューの全容を紹介する。 国土交通省東北地方整備局長の徳山日出男氏。1957年岡山県生まれ、79年に東京大学工学部卒業後、当時の建設省に入省。北陸地方整備局新潟国道工事事務所長、関東地方整備局道路部長、道路局企画課長などを経て2011年1月から現職 (写真:日経コンストラクション) ――東日本大震災の被災地支援で自衛隊の活動が大きくクローズアップされたのに比べると、建設会社の取り組みは世間に伝わっていない。両者の差は、ど