初めて人に会うと、ほぼ全員に同じ質問をされる。 「どうしてP&Gを辞めたんですか?」 普段は「合わなかった」の一言で済ませてしまうけれど、当然、決断は簡単なものではなかったし、結果的にも、この出来事は僕の人生を大きく変えることになった。付き合いの長い友人なんかは、本気で「村上はおかしくなってしまった」と思ったかもしれない。 確かに当時の僕はひどく疲れていて、健康な精神状態ではなかった。けれど、幸いにも正気は保っていたので、(おそらく)正しい選択をして、今はそれなりに人生を楽しんでいる。とにかく苦しい経験だったけど、これがなければ今の自分はない。このブログも生まれていない。記念すべきコンテンツ第1号を飾る権利くらいはあげてもいいと思う。 ……………………………………………………………………………………………… 現代の日本では、社会に出て、少なくとも数年は企業という組織に属することが、幸せな人