人口増で、水不足さらに深刻に 世界中で8億8400万人が、「安全な飲料水」を利用できない――。ユニセフと世界保健機関による最新(08年版)の報告だ。世界の人々の8人に1人(13%)は、井戸、河川や湖沼など、汚染のおそれのある水源を利用している。 「安全な飲料水」といっても、日本人の感覚とは異なるかもしれない。住居まで届く水道を利用できるのは2人に1人(54%)程度にすぎない。井戸でも周囲からの汚染を防ぐためのフタなどがあれば、「安全」とみなされる。 「水の安全」と密接な関係があるのが、トイレだ。世界では5人に1人(18%)、南アジアでは半分近く(48%)の人が、トイレがなく野外で用を足す。これが水を汚染し、「危険」にしてしまう。 ユニセフによると、安全な水と衛生施設の欠如が原因で、毎年、5歳未満の子ども150万人以上が死亡している。 日本では人口の100%、先進国全体では99%が「安全な飲