すべての喫茶店を愛する。 それは不可能に近い。 いい思い出はたくさんある。 けど、苦い経験も少なくない。 酸いも甘いも味わえるのが喫茶店の魅力のひとつ。 SNSのおかげで喫茶店は少しだけブームを取り戻した。 ほんの少しだけ。 街の小さな喫茶店には目に見えない結界がある。 お店の人と常連さんが長年培ってきた色の強い結界。 それを突破するには勇気が必要で。 SNSで喫茶店巡りにハマっていた頃は、 意を決して入店できた時のアドレナリン分泌にハマっていた。 興味本位というものは時に残酷だったりする。 気づくと私はその中毒から脱していた。 誰かのためではなく、自分のために喫茶店を利用するようになった。 それは当たり前のようで、意外と当たり前ではなかった。 これからは喫茶店に訪れた時、その時の頭の中を少しでも文章で咀嚼して消化できたらなと。