※この記事は,Nature Human Behaviour 誌が2020年1月21日に公開したEditorial(巻頭言) Tell it like it is を日本の社会心理学者3名が共同して翻訳したものです. すべての研究論文は何らかの物語である。だが、その物語が「きれい」であるべきだという圧力は、科学的な努力にとって有害である。研究論文は、研究者がどのようにしてリサーチ・クエスチョンに取り組んだか、そのためにどのような手続きを用いたか、何を発見したか、そしてその研究がどのようにして既存の仮説を確証(あるいは反証)したり、新たな仮説を生み出したりしたかを説明するものである。現在の研究文化には、「研究プロジェクトたるもの、曖昧さ、相反する結果、結論の出ない結果などの余地のない、決定的な物語として提示すべし」という大きな圧力が厳然と存在している。しかし、このようなきれいな物語を作り出そう