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ブックマーク / ameblo.jp/lawyertanaka (7)

  • 『第19 輸血拒否最高裁判決解説(別視点から)その②』

    この最高裁判決の結論自体は確立されていて,恐らく将来も決して動かないでしょうが, 「この判例が前提とした事実」や,「この判例が特に言及しない事情」について考えるのは,社会全体にとり,非常に重要なことであると思います。 1.まず,この判例については,「この患者は自らの確信的な信条に基づいて考え抜いた決定をしているから,その選択を否定できない」という判断であると理解されることが一般的であると思います。そしてその判断は確かに正しいです。 しかし,同時に,法的判断を離れた「現実状況」を考えると,すべてのエホバの証人信者による輸血拒否事例にこれが当てはまるかどうかは疑問です。そして,このことを感覚的に理解するには,最高裁がこうした判断に至った「このケースの具体的事情」を理解することはとても重要であると考えます。 ①この判例の輸血拒否患者は,公開されている情報(最判平成12年2月29日民集第54巻2号

    『第19 輸血拒否最高裁判決解説(別視点から)その②』
    nna774
    nna774 2022/03/08
  • 『第18 輸血拒否最高裁判例解説(別視点から)』

    多くの方は,「輸血拒否が憲法上の権利であることを認めた最高裁判例」があると認識されていると思います。 今回,「最高裁判例解説」などという大仰な題名を付けましたが,実際に緊急輸血拒否現場に直面した1当事者として,また,弁護士として,要するに,この最高裁判例について自分が個人的に思うことを書きたいと思います。 この判例を学ぶ人たちが,その背景事情などについてより深く思いを巡らしてくださればと願います。 1 判例の位置づけ この判例は,最高裁判所平成12年2月29日判決で,法学,特に憲法学を学ぶ人であれば絶対に学ばないことはないほどの有名な判例であると思います。エホバの証人に関連した日の判例としてはもう一つ「学校での剣道授業拒否事件」があり,こちらも同様に非常に有名な判例であり,法律の世界では2つの判例は「金字塔」に近いレベルの扱いを受けているといって良いように感じます。 ※なお,この判決の要

    『第18 輸血拒否最高裁判例解説(別視点から)』
    nna774
    nna774 2022/03/08
  • 『第17 エホバの証人本部に「意見書」を送る』

    ものごとが落ち着いた後,私は,今回起きた出来事を何かの形で記録に残しておくべきだと考えました。 そして,その記録から得られる教訓が,少しでもエホバの証人信者側に届いてほしいと思いました。 こうした思いから,私は,エホバの証人組織の日における部,神奈川県海老名市にある「ものみの塔聖書冊子協会」に,内容証明郵便で,「意見書」を送りました。 この「意見書」だけを読めば,今回の私のブログに書いた内容の大部分が伝わると考えますので,アップしておきたいと思います。 文責 弁護士田中広太郎

    『第17 エホバの証人本部に「意見書」を送る』
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    nna774 2022/03/08
  • 『第16 緊急輸血拒否ー現場では何が起きるのか 経験に基づくまとめ』

    今回の一件で,自分自身が得た教訓をいくつかまとめて書いておきたいと思います。 これら全ては,単なる私自身の経験の集積ですし,私自身の個人的考えであること,それゆえに幅広い汎用性を持つ情報ではないかもしれないことを先に述べておきます。 したがって,どれほどの有益性を持つかわかりませんが,少なくとも, ①エホバの証人による緊急の輸血拒否に現に直面した方々, ②今は危険が顕在化していないが,家族にエホバの証人がいて将来「輸血拒否」に直面する可能性がある方々 こうした状況の方々に,少しでも「現場で何が起こるか」の感覚を素早くつかんでいただき,混乱を回避し,願わくば1人でも多くの方の人生が救われてほしいと思い,少ない情報ですがまとめたいと考える次第です。 ある意味,たくさんある記事のうち,ここだけを読んでもらえればそれで良いように感じます。 1.事前の理解と心構え (1) 輸血拒否に伴う「生か死か」

    『第16 緊急輸血拒否ー現場では何が起きるのか 経験に基づくまとめ』
    nna774
    nna774 2022/03/08
  • 『第13 エホバの証人組織が用意し,信者が署名し,エホバの証人組織が保管する委任状』

    緊急輸血拒否ー現場では何が起こるのか エホバの証人信者による「緊急輸血拒否」の事案が起こった時,現場ではどのようなことが起こるのか,実際に自分自身が経験した事・そこから得た教訓について共有することを目的とするブログです。 今回得た教訓の「一読可能なまとめ」を書く前に,もう1つの重要な事実について言及します。 それは,「エホバの証人組織が用意している委任状」についての実態です。 実際に将来「緊急の輸血拒否」に直面するエホバの証人家族の方に,その時になって現場で起きることを素早く理解してもらうことが私の目的の1つであり,そうした場面において,この「委任状」が出てくる可能性が極端に高いと予想されるため,この点についての言及は不可欠と考えました。 1 エホバの証人組織は,以下のような「医療に関する継続的委任状」を用意し,運用しています。 (1) 下に添付するのがその「委任状」であり,エホバの証人組

    『第13 エホバの証人組織が用意し,信者が署名し,エホバの証人組織が保管する委任状』
    nna774
    nna774 2022/02/05
  • 緊急輸血拒否ー現場では何が起こるのか

    緊急輸血拒否ー現場では何が起こるのかエホバの証人信者による「緊急輸血拒否」の事案が起こった時,現場ではどのようなことが起こるのか,実際に自分自身が経験した事・そこから得た教訓について共有することを目的とするブログです。 1.このブログは、1つの輸血拒否の実例について「起きた事実をなるべく客観的かつ正確に記録に残すこと」を目的として始めたため、完成したと考えた以降の更新はしませんでしたし、当初から私自身の背景についての詳細は書かないでいました。 その後、自分自身のことについて明確な説明を足しておいたほうが良いと思える状況になったため、書いておくべきと思われる「自分自身のこと」を明記しておこうと思い追記を更新いたします。この「書いておくべき」と思うことには、自分自身の母親への深い愛情も含まれます。 2.私は、エホバの証人2世です。 物心ついた時には母は熱心な信者であり、私もムチと呼ばれる過酷な

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    nna774 2022/02/01
  • 『第1 序論』

    緊急輸血拒否ー現場では何が起こるのか エホバの証人信者による「緊急輸血拒否」の事案が起こった時,現場ではどのようなことが起こるのか,実際に自分自身が経験した事・そこから得た教訓について共有することを目的とするブログです。 1 私の母親は,1970年代から現在に至るまで熱心なエホバの証人信者です。 私の目からすれば,母は非常に謙虚で,利他的で,可愛げのある性格で,誠実を絵にかいたような立派な女性です。 2 母親がエホバの証人信者である以上,自分も「輸血拒否」の問題に直面することがいつかあるのかもしれないと思うことはありましたが,しかしその思いは極めてぼんやりとした漠然としたもので,「現実の死の蓋然性を伴う緊急の事態」が発生するという意識を持たずに数十年過ごしてきました。 まさか自分が,「輸血をすればすぐに救命されるが,しなければ母は確実に亡くなる」・「輸血の判断は数時間のうちにしなければ母の

    『第1 序論』
    nna774
    nna774 2022/02/01
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