調べて考える余裕のない状況で、とりあえずとっさの対処を行いたいとき、 知らない疾患であっても、とりあえず知っているふりをしたいとき、 夜間に患者さんが急変して、まわりには他に、聞ける人なんて誰もいない状況に置かれたときに、 アンチョコというものは、しばしばとても役に立つ。 アンチョコ本をいくら読み込んだところで、体系的な医学知識を身につける役には立たないけれど、 お守り代わりに持ち歩いていると、何かのときに身を守ってくれる、そんなことを目標にした 本がいくつか出版されていて、今自分が書いているものも、一応そんな場所を目指している。 MGH Pocket Medicine たぶん世界で一番売れている内科のアンチョコ本。マサチューセッツ総合病院という、 世界で一番有名な病院の先生がたが作った本で、300ページに満たない小さな本なのに、 これ一冊で内科全科をカバーしている。 読んでいると落ち込む