コンスタンチノフカ(CNN) 「神が私を守ってくれる」。ウクライナ東部コンスタンチノフカに残る数少ない住民の一人、タマラさん(73)はそう話す。 「必要な時が来れば、神が私を救ってくれるはず。もしそうならなければ――」。タマラさんは肩をすくめて言葉を継いだ。「そのときは仕方ない」 タマラさんはここ40年間、同じアパートに暮らしている。薬物中毒の息子はロシア在住で、夫は何年も前に死去した。いま残っているのはタマラさんとネコだけだ。 コンスタンチノフカは今回の戦争で有数の激戦地、バフムートの22キロ西に位置する。 タマラさんは町の主要タクシー乗り場にもなっている広場で壊れた木製ベンチに座り、帰宅に使うバスを待っていた。 この日待機していたタクシーは1台だけ。フロントガラスには、車で4時間西方にある前線から離れた都市、ドニプロに向かうとの表示がある。乗り込む人はいない。 時折遠くで爆発が起き、大