「映像新時代」がやってくるとすると、その本質はどこにあるのだろうか。テレビの視聴率低迷の原因を考えると、動画ビジネスにおける本質的な問題を、そして「YouTube」の仕組みを考えてみると、「映像新時代」の本質が見えてくるようだ。 動画配信における本質的な問題 テレビの視聴率低迷の要因として、携帯電話やインターネットなどの普及で若者のテレビ離れが進んでいるというのは、それなりの説得力がある。最近の若者は以前に比べてあまりテレビを見ないというデータは、確かによく見かける。テレビ世代は中高年化しており、一方で供給される番組が相変わらず若者をターゲットにしているというミスマッチを指摘する意見は、視聴者側からも聞かれる。 しかし最も基本的なこととして、「視聴を集める努力=良質なコンテンツ」ということに、問題を感じているのは筆者だけではあるまい。端的な例として、お笑い芸人を飛び込み競技の高台に立たせて