以前自分が書いた記事Scalaのtraitはmixinか?を元に、トレイトに関する補足記事を書こうとして「そうだ、どうせならば元論文の記述とも照らしあわせたほうがよいな」と「Traits: A Mechanism for Fine-grained Reuse」を読んだ。そこで気づいたのだけども、この件に関して意見が咬み合わないことがあるのは、そもそも「クラス」の定義に食い違いがあるせいではないか? 「Traits: A Mechanism for Fine-grained Reuse」での定義ではクラスとは「空クラスnil」もしくは「属性の集合と、メソッドの集合と、親クラス」と定義されている*1 で、トレイトとは「メソッドの集合」と定義されている*2 これがどういうことかというと、トレイトなどから作られたクラスは「自分を構成するのにどういうトレイトが使われたか」という情報を持たないってこと