高齢者介護サービスの現場では,介護支援専門員(ケアマネージャー)や訪問介護士(ヘルパー)らの人材不足と,高齢化に伴う介護対象者の増加,介護保険制度に関わる煩雑な事務処理など,事業者の作業負荷は高まる一方の状況にある。このような中で,東京都中野区を拠点に介護や介護予防サービスを提供する特定非営利活動(NPO)法人のあおばは,携帯電話を業務端末として活用するSaaS(software as a service)型のシステムを導入。ヘルパーの勤怠や業務活動管理,各介護対象者の状況管理,および事務処理の効率化を図る取り組みに着手した。 介護保険制度の下では,高齢者が介護や介護予防サービスを希望する場合,地域包括支援センターあるいは介護保険課の窓口へ申請を行って,介護や日常生活での支援が必要な状態であるのかどうかを判定する「要介護認定」を受けなければならない。調査員が家庭を訪問して状態を確認する認定