今回の研究成果の意義は、複雑な精子の運動をうまく「粗視化」する手法を見出したことにあります。 精子の運動は生体内で多機能にふるまい、複雑ながらも洗練された仕組みを持っているように思います。数学を道具として用い、運動や力学の観点から「精子の旅」を覗いてみることで、この仕組みの理解に近づきたいと考えています。 本研究成果のポイント 精子周囲の液体の流れを表す式を解くことで、実験で観測された精子の泳ぎを再現できる 精子周りに生じる流れのパターンから、精子運動を表す簡単な数式を見出した 生体内の精子の運動を理解するのに数理的なアプローチが有効であることを示唆 概要 生命の誕生はひとつの精子と卵の出会いからはじまります。しかし、その前に精子は他の多くの精子たちとの「競争」に勝たなければならない・・・この精子の旅の物語はどこまでが本当なのでしょうか。本研究グループは、精子の泳ぎに周りの液の流れを表す式
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